アダム・スミスの気持ちを保つための名言集
各人が生活をもっとよくするために一斉に、たえず、間断なく努力することが、社会と国の繁栄、そして個人の繁栄を生み出す根本原因であり、この努力はきわめて強力なため、政府が派手な浪費を重ね、とんでもなく間違った政策を実行しても、ものごとの自然な進歩が維持されることが少なくない。
利己心の発揮は見えざる手を通じて社会の利益を増大させる。
世の中のために働いていると言っている人間で、本当に世の中のために働いている人間を見たことはない。
最小の労力をもって最大の欲望を満たすことが、人間の経済行為の基礎原理である。
同業者同士は歓楽や気晴らしのためでも会合を持つことはほとんどない。しかし、ひとたび会合を持てば、その会話から社会に対しての陰謀、値上げの企みがもたらされる。
利己心に勝る鞭はない。
社会に属する人々の大部分が貧しく不幸であれば、その社会が幸福で繁栄した社会となることは決してない。
金持ちの大部分にとって、富を楽しむ方法は主に富のひけらかしであり、それには富を象徴するもの、金持ち以外には持てるはずがないものを見せびらかすのが最高の方法である。
労働の賃金は勤勉への奨励であって、勤勉とは他のすべての人間の資質のように、それが受ける奨励に比例して進歩するのである。
我々が食事をできるのは、肉屋や酒屋やパン屋の主人が博愛心を発揮するからではなく、自分の利益を追求するからである。
金がわずかでもあれば、それを増やすのは難しくない。難しいのはそのわずかを手に入れることなのだ。
金持ちの持つ強欲さや野心、貧困層の持つ労働の忌避や当面の安楽を好む気持ちは、資産の略奪を促進する。それらの感情は略奪を決心させ、社会全体に広める。
価値という言葉は二通りの異なった意味をもっている。ある時は特定のものの実用性を表現し、またある時はそのものの所有権が譲渡されることによって生ずる購買力を示す。第一のそれは「使用価値」第二のそれは「交換価値」と表現してもよいだろう。最大の使用価値を持つものでも、ほとんど交換価値を持たないことも多く、反対に最高の交換価値を持つものでもほとんど使用価値のないものもある。